今年「老後2,000万円不足」問題が話題になって、ニュースを見て不安になった人も多いのでは?
「詐欺だ」とか「老後生きていけない」などの声がある一方、
「金融庁の報告書は正しい」という意見もあって賛否両論よね。
私は正直、騒ぎすぎだな〜と思ったかな。ちょうど参議院選挙の前だったし、野党の餌食になっちゃうよね。
でもこの年金問題、ちゃんと理解している人って少ないと思うの。
「老後生きていけない!」って嘆いたり騒いだり、政府を批判する前にまずはちゃんと理解してみない?
もしかしたら2,000万円じゃ足りないかもしれないし、
実は心配無用かもしれない。
投資を始めたい投資初心者は特に、老後の資金がいくら足りないのか(本当に2,000万円なのか)知る必要があるのよ。
2,000万円不足の根拠
報告書の正式名称は,
「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」
この報告書は『高齢社会における金融の目指すべき姿とは何か』をテーマに、金融サービス提供者や専門家の意見を伺いながら議論を重ねた検討結果なのよ。
大まかな内容は以下の3部構成になっているの。
- 現状整理(高齢社会を取り巻く環境変化)
- 基本的な視点考え方
- 考えられる対応
読んでみて思うのが「老後2000万円が足りない」ということを主張しているわけでは決してないということ。
そこだけクローズアップされて報道されている事が本当に残念!!もうね、読んでみて欲しい。笑
と言っても読まないと思うから、ざっくり説明するね。ざっくりね。
まず現在の日本の現状を様々な統計を用いて解説しているの。
例えば長寿化、平均収入・支出、就労状況などね。
高齢社会を取り巻く環境変化についての現状整理をした上で、どうお金と向き合っていくべきなのか。個々人も金融サービス提供機関も真摯に考えないとね、だって統計上最大2,000万円足りないから。
考えられる対応として…と続く報告書なの。
高齢社会の金融サービスに対してどう向き合っていくべきか、ということの前提として2,000万円不足という文言が出てくるのね。
しかも老後1,300万〜2,000万円不足するという事実は統計データから抽出されたもので、今年になって判明したことではない。
そこだけがクローズアップされて大きく報道されていることが残念だし、それを鵜呑みにして批判だけする人がいることにも悲しくなってしまう。
統計上2,000万円足りないとは?
- 年金で暮らしている世帯の収支の統計から、毎月の不足額が分かる
- 毎月の不足額を元に年間でいくら足りないかが分かる
- 年間の不足額に平均余命をかける
年金で暮らしている世帯の収支の合計は、総務省の家計調査「定年退職を迎えた男性65歳以上、女性60歳以上の無職高齢夫婦世帯」が使われているの。
※出典:総務省「世帯属性別の家計収支(二人以上の世帯)」2017年~「高齢夫婦無職世帯の家計収支」より
統計の結果、毎月の不足額は54,519円になっているわね。
ということは、年間の不足額は654,228円。
あなたが65歳で定年を迎えた後どのくらい生きるかわからないけど、長く生きれば生きるほど不足額は大きくなる。
75歳まで生きる | 約6,500,000円不足 |
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85歳まで生きる | 約13,000,000円不足 |
95歳まで生きる | 約20,000,000円不足 |
95歳まで生きるとなると2,000万円足りないという計算になっているでしょ。これが、「老後2,000万円不足」問題の根拠となった数字ってこと。
因みに日本人の平均寿命は50年前に比べて25歳ほど延びてるのよ。
年金制度を作った当初は、まさか日本人の平均寿命がこんなに延びるとは思っていなかったんだろうな〜。今や「人生100年時代」って言われているし、昔の人もビックリよね。笑
2,000万円でも足りない
と、ここまで「老後2,000万円不足」の根拠となる数字をみてきたけど、、
総務省家計調査の統計グラフ、ちゃんと見た?あなたの場合、2,000万円じゃ足りない可能性が多いにあるの!
統計データを眺めて納得していてるだけではダメなのよ。
長くなってきたから、その秘密は次の記事で説明するね。
なぜ2,000万円では足りないのか、一体いくら老後資金を用意しておく必要があるのか。