年金2,000万円問題の影響もあって、資産運用に関心のある人が増えているわね。
今この記事を読んでいる人って、少なからず資産運用に興味のある人だと思うんだけど、資産運用をしなければいけない動機って、本当に老後の不安だけ?
もしその答えがYESなら、、
というのは2割冗談。
貯金をしているから大丈夫と思っているあなたほど危険なの。
昔はね、それでよかったのかもしれない。でもこれから資産運用をしないと損する時代に突入していくの。
だから資産運用が必要。その理由を以下の5つの側面から解説していくわね。
- 貯金だけではダメな理由
- 現在の日本社会・経済
- 年金について
- 政府や日銀の取り組み
- インフレ
ただ漠然と不安になっていちゃだめ。いま日本で何が起こっているのかを知って、賢く資産運用をしなきゃいけないの。
日本人は貯金好き
私はよく親に「ちゃんと貯金してるの?」と言われることが多かったけど、あなたはどうだったかしら?
多くの日本人が「貯金は美徳」と考えている傾向にあるよわね。実際、日銀のデータからも日本人が貯金好きという事がわかるのよ。
日本人の家計金融資産のなんと53%が現預金!本当貯金好きよね〜!
他の国と比べると一目同然。下のグラフは日銀が発表した日米欧の家計金融資産の構成比(2018年3月末時点)。
家計の金融資産構成比(日米欧比較)
見ての通り、日本人は圧倒的に現預金比率が多いでしょ。
そもそも貯金が習慣化したのには、国の政策があったから。戦後間もない昭和20年代、日本の復興に力を入れたい政府は、銀行の資金繰りに取り組みたかった。そこで国民に「貯金をしましょう」と国を挙げての政策が行われたの。
的なね。
昔はね、貯金することが正解だった時代があったのは確かなの。
それが高度経済成長期。預金金利も今とは比べ物にならないくらい高かった。
1980年代後半から1990年代前半バブル期
普通預金の金利平均:2%
定期預金の金利平均:6%
郵便局の定額貯金の金利:8%!!
金利8%ということは、100万円預けると1年後には8万円上乗せされるってことよ(税金は考慮しない)。凄くない?笑
これなら進んで貯金するわよね。
問題は今。現在の預金金利はいくらかご存知?
なんと、、
定期預金:0.01%
普通預金:0.001%
普通預金なんて0.001%!
100万円預けて1年後の利息が10円!もう一度言うね、100万円預けて利息が10円(税金は考慮しない)。
しかもインフレによって円の価値は下がる一方。だから貯金だけではダメなの。
(インフレに関しては後程説明するわ。)
銀行預金の金利(0.01%)で元本(預けたお金)が2倍になる年数を以下の記事で計算してみたらすごい年数になったの。笑
現在の日本社会・経済
現在の日本の状況を知ることも大事よ。
あの大手社長のこの発言、
※写真:TOYOTAのHPより
話題になったわよね。
この言葉が表すように、今の日本は一生懸命に働いていれば安泰という時代は終わったの。安定した仕事はなくなり、いつどこでリストラされるか分からない。
私の周りにも、会社の業績が悪くなって給料の未払いが続いているって言う人や、倒産により突然解雇された人もいる。
これが日本社会の現実。
あと人口減少、高齢社会も深刻な問題ね。どのような影響があるかまとめてみたわよ!
- 日本は人口減少社会であり、経済が低迷している。
- 高齢者が増えている為、社会保障費の負担率は年々上昇傾向にある。
- 退職金も年々減少しており、老後資金のあてにはできない。
- 平均寿命が延びており、老後資金はますます必要になっている。
- 2040年には自治体の半数が消滅している。
さぁあなたはどうする?老後にお金の苦労をしたくないのであれば、今から何かしら始めるべきよね。
年金について
年金問題は最近話題になっているけれど、
あなたは自分がいくら年金をもらえるか知ってる?
もらえる年金が相対的に減っていることもご存知かしら?
下の表は金融庁が出したデータよ。分かりづらい表よね。
出典:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
注目して欲しいのが、所得代替率の項目。
1949年度生 | 62.7% |
---|---|
1954年度生 | 59.7% |
1959年度生 | 58.3% |
1964年度生 | 56.8% |
1969年度生 | 54.8% |
1974年度生 | 52.3% |
1979年度生 | 50.6% |
1984年度生 | 50.6% |
ほら、若くなればなるほど所得代替率が低下しているでしょ。
所得代替率とは
年金を受け取り始める時点(65歳)における年金額が、現役世代の手取り収入(ボーナス込み)と比較してどのくらいの割合かを示すもの。
例えば、現役世代の手取り収入が400万で所得代替率が50%の場合、受け取れる年金は200万ってことよ。
あと、国民から年金用に預かったお金って「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)ていう機関が運用しているの。預かり資産のうちおよそ半分は株式で運用されているのよ。
下のグラフはGPIFのポートフォリオね。
「安全かつ効率的な運用」を行う観点から、以下のとおり複数の資産を組み合わせて運用を行うこととしています。
出典:年金積立金管理運用独立行政法人 基本ポートフォリオの考え方
何が言いたいかというと、国の機関でさえ投資を行なっているの。
因みに、年金問題でいうと、老後2,000万円不足が話題になっているけれど、
本当に2,000万円があれば老後、十分な資金として足りるのかしら?
メディアで話題になっているからと言って、その言葉を鵜呑みにするのは危険よ。老後2,000万円不足がなぜ問題になっているのか、果たして2,000万円という数字は妥当なのか。下の記事をぜひ参考にしてみてね。
政府や日銀の取り組み
今や国は積極的に投資を進めているよね。
金融庁は「貯蓄から資産形成へ」という項目をあげていて、
そのなかで長期・積立・分散投資を通じた資産形成の必要性が前面に打ち出されているの。
でもね、今まで貯金を美徳としていた日本人にとっていきなり
と言われても戸惑っちゃうのよね。
しかも元々日本人の金融リテラシーは低く、投資に対してもいいイメージがない。
だから、金融庁や東京都も、資産運用の為の新しい制度を作り始めた。
iDeCo、NISA、積立NISA、東京都金融都市化計画がその例よね。
インフレ
インフレは資産運用をする理由として、とっても大切な話よ。
なぜ大切なのかは以下の通り。
通貨の価値が下がるということは、ただお金を持っている(現預金)とその価値は下がる一方ということなの。
そもそもインフレの意味は知っているかしら?
インフレとは
インフレーション(inflation:通貨膨張)の略で、物価が持続的に上昇していく現象のこと。
ここで言う物価とは、モノやサービスの価格のことね。
そして今の日本の政策は、
※写真:Wikipediaより
となっているよね。
因みに、過去30年で日本の物価水準は2倍になっているのよ(下記表参照)。
項目 | 1985年 | 2015年 | 上昇率 |
タバコ(マイルドセブン) | 200円 | 430円 | 2.1倍 |
国立大学の年間授業料 | 252,000円 | 535,800円 | 2.1倍 |
郵便はがき | 30円 | 52円 | 1.7倍 |
銭湯入浴料 | 260円 | 460円 | 1.8倍 |
ランドセル | 22,000円 | 36,000円 | 1.6倍 |
※Money Motto!(2019年9月10日)参考
そうよ。
物価が上がるということは、経済が成長している証拠でしょ。でもここ最近の日本は「失われた20年」と言われるように経済が低迷(デフレの状態)。物価水準も横ばいなの。
そこで物価をあげて景気回復をしよう!としているのが今の日本の政策なのね。
そして、インフレ政策を設定した主な理由は以下の2つだと考えられているの。
- 赤字続きの政府の財政再建
- デフレからの完全脱却
デフレとは
デフレーション(Deflation:通貨収縮)の略で、物価が持続的に下落していく現象のこと。
それは通貨の価値が下がるから、だったよね。
例えば、あなたが100万円を定期預金として預けるとする。現在の定期預金の金利は0.01%よね。この金利のことを名目金利と言うの。
で、インフレが1%上昇したとする(インフレ1%はIMFが予想している数値)。
インフレを加味した上でどれくらい預金が増えるのか計算することができるの。それが下の計算式ね。
上記の式に当てはめて実質金利を計算すると、
実質金利はマイナスになるよね。そうなると、預けていた100万円は1年後に99万100円の価値になっているということ。
増えているどころか減っているでしょ。
もちろん、あなたの通帳にはちゃんと「100万円」と書かれているよ。でもお金の価値は下がっているの。
あなたはどうする?
資産運用が必要な理由を5つの側面から解説したけれど、
何もしていないあなたは危機感を持ってもらえたかしら?
ただ、注意して欲しいのが、学ばずに資産運用をすること。
資産運用は資産を増やす目的でやるものよね。学ばずに手を出すと失敗する可能性だってあるわ。
その通り。投資で失敗するリスクを減らすには学ぶことが大事。
投資で失敗したくないなら。投資の知識を簡単に身につけるオススメの方法をコッソリ教えるわね。